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内部結束型ソーシャルキャピタルと橋渡し型ソーシャルキャピタルの健康への影響は異なるのか? 日本における地域ベースの研究

ソーシャルキャピタルが健康状態に影響を与えるという報告はありますが、内部結束型ソーシャルキャピタル(組織の内部において同質的な人と人を結びつけるもの)と橋渡し型ソーシャルキャピタル(異なるグループの間で異質な人や組織を結びつけるネットワーク、一つのグループに多様な背景をもった人が参加している)の健康への影響の違いに関する報告はあまりありません。本研究では、岡山県の地域ベースの集団を用いて、その違いに関して調べました。

その結果、橋渡し型ソーシャルキャピタルは、男女ともに健康状態が良好であることに関係があり、特に女性の方が男性よりその影響は大きいことがわかりました。女性の場合、橋渡し型ソーシャルキャピタルに参加している人は、一つも参加していない人と比べて、不健康であるリスクが4分の1でした。一方、内部結束型ソーシャルキャピタルは男女ともに健康状態との関係は認められませんでした。

この結果から、内部結束型ソーシャルキャピタルと橋渡し型ソーシャルキャピタルとは健康への影響が異なり、介入政策等を考える上ではその違いをふまえて考える必要があることが分かりました。


Iwase T, Suzuki E, Fujiwara T, Takao S, Doi H, Kawachi I. Do bonding and bridging social capital have differential effects on self-rated health? A community based study in Japan. J Epidemiol Community Health (IF2011=3.192). 2012;66(6):557-562.