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藤原武男の研究室

日本において、「こんにちは赤ちゃん」による家庭訪問プログラムは育児ストレスを減少させ、ソーシャルキャピタルを増加させるか?

子育て中のストレスは虐待のリスクファクターです。また、ソーシャルキャピタルは虐待予防に効果があると知られています。本研究では、赤ちゃんがいる母親への家庭訪問プログラム(生後1-2か月時点及び生後4か月時点の2回)が子育てのストレスを減少させ、地域のソーシャルキャピタルを増加させることに効果があるかどうかを調べました。

その結果、育児ストレスの値は、全てのグループ(訪問なし、生後1-2か月の時のみ訪問あり、生後4か月の時のみ訪問あり、両時点で訪問あり)において生後一か月時点と比べて生後4カ月時点の方が低く、ソーシャルキャピタルの値は全てのグループにおいて生後1-2か月の時点と比べて生後4か月の時点の方が高いという結果になりました。しかし、多変量解析を行ったところ、育児ストレス、ソーシャルキャピタル両方とも、グループ間での違いは認められませんでした。

この結果から、赤ちゃんがいる母親への1,2回の家庭訪問では、育児ストレスの減少やソーシャルキャピタルの増加に対しての影響は少ないことが分かりました。


Fujiwara T, Natsume K, Okuyama M, Sato T, Kawachi I. Do home-visit programs for mothers with infants reduce parenting stress and increase social capital in Japan? J Epidemiol Community Health (IF2011=3.192).2012;66(12):1167-1176.