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教材で赤ちゃんの泣きや乳幼児揺さぶられ症候群に関する母親の知識や対応を変えることができるか? バンクーバーにおけるランダム化比較試験

乳幼児揺さぶられ症候群の引き金は赤ちゃんの泣きであることが知られていますが、その赤ちゃんの泣きには2-3か月でピークを迎える、理由もなく泣くこともある、などの特徴があることが最新の研究でわかりました。この研究では、このような赤ちゃんの泣きに関する特徴をまとめた教材(パープルクライング:赤ちゃんのよく泣く時期)を生んだばかりのお母さんに見ていただくことによって、赤ちゃんの泣きに関する知識や対応が変化するかどうかを調べた研究です。

その結果、赤ちゃんの泣きに関する知識は5ポイント高まることがわかりました。また、教材で推奨している行動として、なだめても泣きやまない場合、その場を離れて休息をとる、というものがありますが、この行動は1.7倍に増えることもわかりました。ただし、泣きに関するフラストレーションは教材をみていてもみていないくても変わりませんでした。

この結果から、パープルクライングの教材は乳幼児揺さぶられ症候群の予防に有効であることが示唆されました。

Barr RG, Barr M, Fujiwara T, Conway J, Catherine N, Brant R. Do educational materials change knowledge and behaviors regarding crying and shaken baby syndrome in mothers of newborns when delivered by public health home visitor nurses? A randomized controlled trial. CMAJ 2009;180(7):727-33.

この論文について

■ カナダで最も権威のある医学雑誌Canadian Medical Association Journal (インパクトファクター:7.464)に掲載されました。

■ Canadian Medical Association Journal 誌上で論評が寄せられました。
→この論評のPDFはこちら