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子殺しはどのような状況で行われているのか? アメリカにおける死亡事例サーベイランスを用いた研究

こども虐待の状況を検証するのに有効なのは、死亡例の検証です。この論文では、米国において殺された2歳未満児72例がどのような状況で殺されたのかについて、撲殺型(タイプ1、おもに乳幼児揺さぶられ症候群)とその他型(タイプ2、中毒や溺水など)に分けて、加害者や被害児の特徴について調べました。

その結果、タイプ1では、85%で救急車が呼ばれていましたが、タイプ2ではほとんど呼ばれていませんでした。また、加害者ではタイプ1の8割は男性、逆にタイプ2では8割が女性でした。

この結果から、乳幼児揺さぶられ症候群は意図的な殺害ではなく、衝動的に揺さぶっているあるいは殴っていることが示唆され、こうした状況を踏まえた予防策が必要であると考えられました。

Fujiwara T, Barber C, Schaechter J, Hemenway D. Characteristics of Infant Homicide in the U.S.: Findings from a multi-reporting system. Pediatrics. 2009;124(2):e210-7.

この論文について

■ 小児科学分野では最高峰のPediatrics(インパクトファクター:4.789)に掲載されました。

■ USA Todayで紹介されました。