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子どもに対する奉仕は親のうつ病を予防するか? アメリカにおける縦断調査を用いた研究

親が子どもに何かしてあげることは当然かもしれませんが、それによって親の健康、特に心の健康にどんな影響があるのかについてはほとんど研究されてきませんでした。この論文では、親(平均年齢47.5歳)が子どもや孫に対して無償の手助け(家の修理や車を出すことなど)、心理的サポート、経済的援助をしている程度にしたがい、2-3年後のうつ病の発症率を比較しました。

 

その結果、父親が子どもに対して無償の手助けをしている場合および経済的援助をしている場合に、父親の2-3年後のうつ病の発症が抑えられていました。特に月50ドル以下の経済的援助をしている場合に顕著でした。しかし、母親では逆に、経済的援助をしている場合にうつ病の発症リスクが高まっていました。また、心理的サポートをすることと将来のうつ病発症との関連は見られませんでした。

 

Fujiwara T, Lee CK. The impact of altruistic behaviors for children and grandchildren on major depression among parents and grandparents in the United States: A prospective study. J Affect Disord 2008;107:29-36.

この論文について

■ Journal of Affective Disorder(インパクトファクター:3.271)に掲載されました。